忘れられないごちそう -3-

ジャーナリストであり作家のMatthieu Noli氏の「忘れられないごちそう」第3弾。今回の「ごちそう」は、古代ローマのお話です。

親愛なる読者よ、この果てしない外出制限に終わりをつげる、記憶に残るような饗宴を夢見ているのはあなただけではありません。


我らが大統領も読書を薦めていることですし、ペトロニウスが、「トリマルキオの饗宴」について論じている『サテュリコン』の世界に浸ってみませんか。これは、プラトンの『饗宴』を真似し、1世紀ごろナポリの近くで行われたはずとされています。


主人公であるエンコルピウスとアスキュルトスは解放奴隷の成金であるトリマルキオの宴に招待されます。

この宴は、ホストであるトリマルキオが、骸骨模型で遊びながら人生の短さについての詩を朗読している間に、ワインで手を洗うよう言われるところから始まります。

なかなか良いスタートではありませんか?

 

その宴では、12星座を象徴するかのように次々と多種多様な肉が供されていきます。

フリジア帽(解放奴隷の象徴)を頭に被ったイノシシの腹からは、刺した途端にそこから生きたツグミの群れが飛び立ち、豚の第一胃にはソーセージとブーダンが添えられ、本物の兜を被せられた仔牛は、客人たちの目の前で切り分けられました。そして豚肉でつくられたガチョウや魚、小鳥などがデザートとして出されます。


私たちは《さあ飲もうではないか、食べた魚を泳がせるほど!》と宣言されたこの食事や、大酒飲みのトリマルキオについて多くの議論を重ねてきました。


中でも、2009年9月5日から6日にかけての夜、アーティストであり作家のエマニュエル・ジローによって、ローマのヴィラ・メディチの庭で見事にこの宴が再解釈され再現されたことも覚えておくべきでしょう。


トーガに身を包み、12人のゲストは22時からきっかり朝の6時39分までヴィラ・メディチの庭を歩き回り、倒錯し、まがまがしく、サプライズと驚愕に満ちた料理を楽しんだのです。


もしこの宴を忍び寄る潔癖主義的な料理の一番の敵としたとしても、この悪魔的なデトックスや殺人的なダイエットは成功しているようです。


あなたも試してみては…?



by Matthieu Noli