忘れられないごちそう -4-

ジャーナリストであり作家のMatthieu Noli氏の「忘れられないごちそう」第4弾。今回の「ごちそう」は、あの豪華客船、タイタニックのお話です。


この状況は、海を越えて共通のものであり、ボードレールの詩にあるような深い波の合間を永遠と漂っている気持ちになります。なので、タイタニックの乗客たちの最後の食事を考えてみましょう。氷山がこれから先、読者の皆さんの人生を邪魔しないよう願いながら、元気に一歩を踏み出すのです。

 


黄ばんだ「1912年4月14日」と日付の入った紙には、ホワイト・スター・ライン社によるクルーズ船の一等客たちが、船が沈む前に楽しんだ最後の昼食のメニューが書かれています。


2015年にオークションで88,000ユーロという高額な値段で競り落とされたこの紙は、最初の救命ボートに飛び込んで沈没から生き延びたニューヨークの文房具屋、エイブラハム・リンカーン・サロモンが所有していたものです。

 

オーギュスト・エスコフィエに影響を受けた料理人、チャールズ・プロクターは、このクルーズ船の船長と同じくらいの報酬をもらっていました。


彼は、農家風のコンソメ、鶏とリーキのスープ(鶏のブイヨンにネギとジャガイモを入れたスコットランド風のスープ)、魚のフィレ、アルジャントゥイユ風の卵、メリーランド風の鶏肉、コンビーフ、野菜の団子、羊肉のカツレツ、皮つきのジャガイモ、クレーム・アングレーズのプディング、りんごのメレンゲ、その他多くのパティスリーをメニューに組み込みました。


そして、それでもまだちょっと食べ足りない御仁には(なぜなら幸運はその人の胴回りのサイズに比例すると言われていたから)、ブッフェが用意されていました。


内容は、サーモンとマヨネーズ、ノルウェー産アンチョビ、牛タンに鶏のガランティーヌ、そして忘れてはいけないのが、スティルトンやゴルゴンゾーラ、エダム、カマンベール、チェダー、ロックフォールなど多種多様な取り合わせの見事なフロマージュ…!

 

さあ、これを見たらSNSでシェアするバナナケーキや、他のつまらないもののレシピを変えたくなってきませんか?


by Matthieu Noli