ゴ・エ・ミヨ各国からの今のレストラン業界の状況について

ゴ・エ・ミヨの特長の一つに世界約20ヵ国で展開されているネットワークがあります。全世界でこの未曽有の事態を経験し、新たな日常へと戻りつつある今、各国のレストラン業界はどのような状況であるのか、それぞれの国からのメッセージをお伝えします。

『ゴ・エ・ミヨ』はフランス発祥であり、名前は2人のジャーナリスト、アンリ・ゴ(1929-2000)とクリスチャン・ミヨ(1928-2017)に由来します。彼らはフランスでの現代的な料理の発展を広めることを目的とし、1972年に初めてのガイドが出版されました。『ゴ・エ・ミヨ』が目的とするのは、質の良い料理や料理技術の発展を広め、そしてシェフを応援し、ゲストにも料理をより積極的に味わうことを伝えるということにあります。

この世界的なパンデミックの間、世界中のレストランは数カ月の間閉店を余儀なくされました。日本でも、レストランやカフェは一定の条件を守りつつ、営業を再開し始めています。ただしその状況はそれぞれの国によって異なるものです。各国がどのような状況なのか、どのような影響が世界中ででているのか、ゴ・エ・ミヨ オーストリアの記事より、各国の『ゴ・エ・ミヨ』からの最新の状況と、今後の展望をお伝えします。


【ゴ・エ・ミヨ クロアチア】
ゴ・エ・ミヨ クロアチアのCEO、Ingrid Badurina氏はポジティブな見解を持っていますが、観光客の減少が季節的なビジネスに大きな影響を与えるだろうと述べています。

ー 多くのクロアチアのレストランは、2カ月のロックダウン後、5月11日に再開しました。国内でのコロナウイルスへの対応が非常に良かったことから、ここ数週間で生活は元通りになってきています。人々はゆっくりとレストランに戻り始めていますが、たいていは通い慣れた居心地が良く、安心できる馴染みの店です。季節営業のレストランや、観光地のレストランなどは、観光客減少の影響を被っています。この夏が未来にとって重要になりますが、私たちは質の良い食事やサービス、お互いの信頼関係がレストラン業界における今後の成功の鍵だと信じています。


【ゴ・エ・ミヨ スイス】
ゴ・エ・ミヨ スイスのCEOであり編集長のUrs Heller氏も、コロナ禍においても良い点を見出しています。

ー 今年のシェフ賞に選ばれたタニヤ・グランディッツ氏は次のように述べています。『私たちは、お客様が活力を取り戻せるよう貢献することが出来ます。それは素晴らしい体験なのです。』他のトップシェフも似たような見解を持っています。席数の制限などから経営的には厳しい状況ですが、彼らの多くはロックダウン中、ケータリングやテイクアウトを行い、顧客の為に多くの出来る事をしてきました。


【ゴ・エ・ミヨ イスラエル】
イスラエルの食事情は、多くの文化的影響や、味・香りの影響を受けています。料理はバラエティに富み、文化の非常に重要な位置を占めています。ゴ・エ・ミヨ イスラエルの編集長、Patricia Sellem氏は、地中海各国における困難な状況を指摘していますが、同時に希望も持っています。

ー イスラエルでは6月上旬現在で40~50%のレストランがまだ再開していません。他の業界においても、観光客がいない中、人口の殆どが約3カ月間職を失った状態です。客足が戻ってきていても以前のたった30%ほどで、その結果レストラン関係者やサプライヤーは広告を止めたり、費用を大幅に削減しています。またここから3、4カ月の間に閉店予定の店舗も多くあります。いくつかの有名なストリートフード、そしてテルアビブにおいてのみ、人が戻ってきていますが、他の全ての都市は健康危機の真っただ中の状態です。もちろん我々は現在は調査もストップしており、レストランのプロモーションの為に何ができるのかを模索しています。しかし、ガストロノミーはこの未曽有の時期の終わりには優先的な資産になると信じ、レストラン業界の未来には自信を持っています。


【ゴ・エ・ミヨ オーストリア】
最新のゴ・エ・ミヨ オーストリアのニュースに代表のKarl & Martina Hohenlohe両氏からのコメントがでています。


ー 61日間の長い強制休業期間を経て、ガストロノミーの世界が5月15日に動き出しました。非常に楽しみにしています。数週間の不安な、そしてゴ・エ・ミヨがどうなっていくのかも含めて考えなければいけない時期を経て、夜明けのときがやってきました。慎重に検討した結果、調査をあらためて再開することとし、『ゴ・エ・ミヨ 2021』を年末に刊行します。この期間で制作予定はだいぶずれてしまいましたが、発刊できることに喜びを感じています。特に、騒然とした、そして経済的にも難しい今、良いレストランや宿泊場所を探す際の信頼できるガイドであるという責任を全うしていくと共に、レストランが以前もそうであったように、活気にあふれた場所に戻るよう出来ることを行っていきます。
ひとつだけお約束します:コロナ、マスク、ソーシャルディスタンスという言葉は私たちの2021年版ガイドには出てきません。


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