おべっかニンジン

「ニンジンはなぜオレンジ色なのか…?」 ゴ・エ・ミヨフランスのニュースレターからお届けします!

信じられないかもしれないですが、ここ数年見かける白色や黄色、紫色のニンジンは近年に創り出されたものではありません。

実は、5000年ほど前に小アジアの平野に生えていたニンジンも同じように様々な色をしていました。

しかし、この時代には、多少の治療効果的なものは認識されていたものの、厚い皮や繊維質の実の部分をほとんど味わわなかったギリシャ人やローマ人には関係のないことでした。

様々な黄色のニンジンが紫色のニンジンを凌ぐようになるのは、中世の終わりごろでした。


 

しかし、それではオレンジ色のニンジンはどこから来たのでしょうか?


 

オランダのブルジョワたちは、新しい君主、「沈黙公」オラニエ公ウィレム1世(1533-1584)に気に入られるためのおべっかから、赤色と黄色のニンジンを掛け合わせ、輝くようなオレンジ色(オランダ語でオラニエはオレンジ色の意)の野菜を創り出します。


 

《友よ、アムステルダムのブルジョワの長たちよ、私たちは特に陽気なわけではないカール5世と、これまた面白い人間ではないフィリップ2世の統治下で数十年を過ごしたばかりである。我々の将来の君主は「沈黙公」と呼ばれており、何か明るくする話題を見つけなければ、彼の統治が長ったらしくなってしまう恐れがあるだろう…》


 

得てして450年の後、現代においてもオラニエ=ナッサウ家は変わらずオランダを統治、そしてニンジンはいっそうオレンジ色に輝いているのです。



Photo: Photo AC