不動前駅から緑の並木が美しい氷川神社方面に歩いて5分程、閑静な住宅街の一角に2016年3月開店。店主は赤坂「すし匠斎藤」で8年など、15年の修業後独立した岩澤資之氏。酢飯は3種類。鰈と肝の握りや小鯛といった白身魚には仄かに甘い白酢の酢飯、鮪や脂の強い青魚には強弱のついた赤酢の酢飯といった具合。握りが始まると少量ずつ何度も酢飯を追加し、濃度や温度も細くコントロールする。時間差で来店する客ひとりひとりに、ベストな握りと適温の酒肴を淀みなく織り交ぜて供する采配に目を見張る。同時に客への気遣いも細やか、酒を薦めるタイミングや気の利いた会話も滑らかで、全てが美しく流れている気持ちの良い白木のカウンター。今は随所に修業先を思わせるものが出てくるが、店主らしさが見えて来た時、さらなる飛躍を遂げることだろう。心地良い店主の采配に身を任せていると、そんな日も間もなく訪れると思えてくる、今後益々楽しみな鮨店である。
不動前 すし 岩澤(Fudomae Sushi Iwasawa)で食事をしましたか?レビューをお願いします…