2013 年の大規模なリニューアルにより広い調理場が設けられ、焼き場や大きなおくどさんが目をひくダイナミックな造り。カウンターに置かれた食材を眺めていると、料理への期待も高まる。若い料理人たちはきびきびとした無駄のない動き。大将は豪快な笑顔でカウンターの客をもてなしている。風流なしつらえと大将の人柄がこの店の最大の魅力だ。間人蟹や和歌山県産の松茸など、食材は全国から選りすぐりのものを取り寄せ、考え抜かれた料理のひとつひとつは、どれも新鮮な味わいである。友禅の絵付け職人を祖父にもつ大将、西川正芳氏。幼少期から培ったであろう卓越した美意識と品格あるスタイルに、今後さらに技術力の磨きがかかれば、芸術のような料理体験を味わえる名店へと躍進することだろう。
祇園 にしかわ(Gion Nishikawa)で食事をしましたか?レビューをお願いします…