店名は後漢書に由来し、俗世間を忘れて楽しむ別天地の意味。
2010 年に移転するまで、同じ新栄地区の小さな古いビル内に味のある手作りの設えで9 年ほど営業。その間、多くの名古屋財界人や業界人に愛されてきた。シェフの上井克輔氏はイタリア、フランスで修業の後、東海地方の複数の料理店を経て32 歳で独立。「自然体」がモットーの上井氏の料理は毎日、市場に行き、そこで得たインスピレーションで素材を活かすというもの。定番の「ウニのコンソメジュレ」や「ウズラのコンフィ」など安定感のある皿と、旬の独創性を追求した料理が楽しめる。最近は、名古屋ではここでしか食すことのできない岐阜「ボン・ダボン」の生ハムを使うなど食材へのこだわりを感じる。ワインリストはフランスを中心とするが、その時々の流れとメニューに合わせた選択ができるよう、各国のワインが随時グラスでも用意されている。ソムリエ、マダムの連携と、気さくな会話が温かい雰囲気を醸し出す。エレガントで落ち着いた木のぬくもりを感じる天井の高い店内、キッチンを眺められる半個室もある。食後はワインバーに席を移し、名店の余韻を楽しみたい。
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