Melimelo(メリメロ) とはフランス語で「いろいろなもの」「ごちゃまぜ」という意味。その名前に込められた、堅苦しくなくゲストに楽しんでもらいたい、という想いにあふれた店内。札幌中心部の賑やかな通りに面した大きな窓からは光や緑が溢れ、オープンなキッチンと客席の境界は限りなく曖昧だ。佐藤大典シェフはフランスの「アストランス」「ルドワイヤン」で学んだエッセンスを自分のフィルターを通して表現し、マダムと二人で料理と温かい雰囲気を作り上げている。シェフの地元、北海道は食材の宝庫。深い素材への理解を土台にそのポテンシャルを引き出し、美しい盛り付けで目にも美味しいひと皿へと昇華させる。全体的に調和の取れた穏やかな味わいで、その中に注意深く配置された、苦味・酸味・ハーブの香りなどのアクセントが輪郭を際立たせている。繊細で手間をかけた仕事はまごうことなきフランス料理の技法だが、ひと皿の中で完結するシンプルな空気感には侘び寂びすら感じられ、そこはかとなく和のニュアンスが漂う。料理を通して北海道の四季を感じさせてくれる素敵なレストランだ。
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