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招福楼

L'avis de Gault&Millau

多くの著名な料理人を輩出している明治元年創業の茶懐石の老舗。平田雅哉棟梁設計の歴史的建築と、昭和を代表する作庭家・重森三玲氏も賞賛したという庭園は、正統的な日本文化の美しさを表現し、その精神は料理に宿り日本を代表する不動の名店を創る。地元をはじめ全国から取り寄せた食材は、その季節に合わせてどう料理していくのか、様々な工夫が凝らされる。向暑の季節、焼き物の「近江牛」は梅肉の酸味を合わせてさっぱりとさせ、紫蘇で風味を出す。「賀茂茄子と鮑の治部煮」は大きな茗荷と合わせることで、調和のとれたしっかりした旨みで、更なる季節感を呼び込んでいる。琵琶湖の天然鮎は、若き料理人が目の前で竹串に準備し、紅鉢で炭火焼にしてくれるのだが、均一に焼き上げる技術とその所作の美しさには目を奪われる。部屋は次第に鮎の芳ばしい香りに包まれていくのだが、そこに一切のくさみは存在しない。そのままでも十分美味しいが、蓼酢との相性が素晴らしく、計算された味へのこだわりを感じることができる。ゆっくりと時は流れ、日常を忘れ、木漏れ日や、鳥の声に癒されながら静寂を愉しみ、奥深い味わいの余韻の重なりと共に、五感が研ぎ澄まされていく。おもてなしの伝統の精神を体感したこの日を忘れることはできない。

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滋賀県東近江市八日市本町 8-11
滋賀県 東近江市

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